005 Lateralus - Tool
あなたは、気分が落ちている時、音楽に何を求めますか?
アゲてくれる、癒される、現実逃避、色々とあると思います。
私は、その時の自分と同じ深さを感じる音を聞くと落ち着くんです。
孤独感が和らぐんです。
この曲は、Toolの3rdアルバム表題曲。
出た当時は他の曲の方が好きだったんですけど、
近年、このアルバムの曲の中で聞こうと思うのは、不思議と、専ら、この曲。
Toolの特徴でもある、曲中で潜っていく箇所(4:48~)が物凄く好きで、落ちてる時に聞くとほんと落ち着く。波長が合うというか。
正直、ギターのイントロが終わった後とか、
Over thinking~のあたりとか、そこまで好きかって言われるとそうでもないんだけど、
その潜っていくところまでの流れでもあるので、聞いちゃう。
基本的に、流れや展開が秀逸なものが好きなので。
そして潜り切り、意識が闇に溶け込みそうになりながら二回目のギターソロ(6:38~)に入り、
その後の展開(ここまでずっと三拍子を感じさせておいての四拍子。7:17~)が、
正にSpiral out,keep goingを表してて好き。
この曲は、全体的にフィボナッチ数列を拍子や歌詞の発音数に当てはめていて、
その逃れられない摂理の中でも、見方を変えれば抜け出せるという表現なんだと解釈してます。
呂布カルマのStill image loveに出てくる
「例え全て仕組まれてるとしても、その中に見付けるイレギュラーバウンド、抜け道やバグ」
も同じ。
そこに、どん底で光明を探すポジティブさを感じるんです。
[MV]呂布カルマ/ZIPSIES - Still Image Love
出てきたのでついでに少し。
この人は芸大卒で、漫画家を目指していたそうです。
タイトルだけ見たら、めちゃ下ネタでダジャレなんだけど、
何億だか何兆だか解らないうちの一匹だけが辿り着ける訳ですよね。
漫画家としては辿り着けなかったけど、ラッパーとして辿り着いた(ように感じるが本人的にはまだなんだろう。
「掛け金、全額ペイバック、どころか、でかくでかく化ける計画」)。
しかし世の中は
「辿り着く前に消える奴の方が多い」
あまり日本語ラップやヒップホップは深堀り出来てないんですが、
この人は、どの曲でも、バトル(調子悪く無ければ)でも、発想が巧みですね。
そして、ここではあまり政治的な事を書くつもりは無いんですが、
今回、一つだけ。
改めて「例え全て仕組まれてるとしても、その中に見付けるイレギュラーバウンド、抜け道やバグ」という一節について、
今は、この感覚が、悪い方向にばかり使われてる気がしてます。
例えば食品衛生法の、輸入品について。
包括的輸入禁止
厚生労働大臣は、高い頻度で基準違反が発見された場合(検査件数全体の5%以上)などにおいて、特に必要があると認めるときは、特定の国・地域で製造されたすべて食品について販売等を包括的に禁止することができる。(法第8条, 法第17条)なお、これまで本条の適用事例はない。(Wikipediaより)
とあります。
つまり、裏を返せば5%以内は何が入っててもスルーされてる可能性もあるという事。
このご時世ですから、こういう抜け道を悪用されてると考えるのは自然かと思いますし、
直近ではアベノマスクの発注先の不透明さ、不自然さ等、色々とありますよね。
だからこそ、こういった事が全部誰かの思惑だとしても、
一点の曇りから突き通してひっくり返すような意識、視点が必要なのではないでしょうか。
この点に関して、Toolにも呂布カルマにも、ジャンルは違えど、同じメッセージを感じます。